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4. 巌窟王
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第四作 巌窟王 (扶桑堂刊より)(転載禁止)
アレクサンドル・デュマ著 黒岩涙香 訳 トシ 口語訳
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4.0巌窟王登場人物対比」
4.1巌窟王(一)~(百)はここから目次1へ
4.2巌窟王(百一)~(二百)はここから目次2へ
4.3巌窟王(二百一)~(二百八十六)はここから目次3へ
アレクサンドル・デュマの「Le Comte de Monte-Cristo」の翻案小説
父思いの団友太郎は十九才の時、相思相愛のお露との結婚披露宴の会場から、ナポレオンのエルバ島脱出に加担した容疑で逮捕され、危険人物視されて、裁判も無しに、お露や父から引き離され泥埠島への島送りとなる。
涙香と言えば巌窟王と言うくらいなので、1905年(明治38年)発行扶桑堂版をなるべくそのままにし、現在使われていない難しい漢字や言葉を少し直したり、かなをふったりしたものを掲載します。
文中の()はその前の漢字の読み、《》はその意味
原作名が「巌窟王」というのかと思われるほど日本ではこの書名が一般的で、「モンテ・クリスト伯爵」というのは副題かと思われるほどです。
登場人物の名前は日本名になっているが内容はほとんどデュマの原作通りです。
冗長な部分は少しカットしてあるが内容がほとんどデュマの原作通りなのに、分量が他の訳者の三分の二とは黒岩涙香の簡潔でしかも豊かな表現力のすごさが分かります。
1901.3~1902.6に新聞「萬朝報」に連載された。
巌窟王 2011年 9月21日 全巻 掲載 完了
黒岩涙香の巌窟王は完了したが、実はデュマは続編「後の巌窟王」を書いていて、蛭峰、段倉、森江大尉などが後にどうなったかを追っている。
日本では巌窟王自体が長編なので「後の巌窟王」の存在は余り知られていないと思われる。
明治45年に高桑良興と言う人が扶桑堂から「後の巌窟王」の翻訳書を出している。この本は登場人物も涙香に合わせた日本人の人物名にしている。
少し鼻につくところもあるので、涙香は余韻を残して、こちらは翻訳しなかったのではないかと思われる。
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