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11.「美人の獄」概略

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第十一作 「美人の獄」 (金櫻堂、今古堂刊より)(転載禁止)

美人の獄 概略

 獄に捕われ、弁護人服部勤(はっとりつとむ)と接見する雪子。
 夫をコーヒーに譽石(砒素)入れて殺した疑いで拘留されたのだ。
 身に覚えの無い罪で捕らえられたのだと服部に訴えるが、服部弁護士は雪子に不利な証拠が色々上がっていると伝える。
 雪子の化粧箱の引き出しから譽石が発見され、侍婢(こしもと)は、日頃雪子が夫、梅林安雅と大の不仲で、口も利かない状況だったと証言していたのだ。
 生い立ちから、梅林安雅との結婚、譽石を持っていた経緯などを話し、無罪を主張する雪子に服部弁護人も無罪を確信し、弁護を展開する。
 服部弁護人の弁護により、陪審員が証拠不十分を主張したため、雪子は処分保留と言う事で釈放される。
 だが、世間の人は皆、雪子が梅林安雅を殺したと信じている。
 このような状況では、英国には住み難いからアメリカに行った方が好いと服部弁護人に薦められ、アメリカに行く事にする雪子。
 だが、雪子が乗ったと思われるアメリカ行きの客船が途中で沈没して、雪子も死んだと思われた。


ボア・ゴベイ著  黒岩涙香 丸亭素人 共訳  トシ 口語訳

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ボア・ゴベイの「メーブリック事件」の翻案小説

1889年(明治22年)「絵入自由新聞」に連載

「メーブリック事件」は実際に英国であった事件で、当時英国ばかりかヨーロッパ全体で話題沸騰した事件で、真相は不明の事件

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